みなさんは自分がいま飼っている生体がワイルド個体かブリード個体か分かりますか?
熱帯魚には野生採取のワイルド個体とその繁殖個体のブリード個体が存在し、その両方が売られています
アクアリウム初心者のかたはワイルドとブリードのどちらを買えばいいんだろうと悩むこともあると思います
そこで今回はワイルド個体とブリード個体の特徴を、それぞれのメリット・デメリットと合わせて紹介したいと思います
ワイルド個体とブリード個体は何が違うか?

さっそくワイルド個体とブリード個体の違いについて説明するために、それぞれの特徴についてご紹介します
まずはワイルド個体についてです
ワイルド個体の特徴
ワイルド個体はその名のとおり野生で採取された個体が輸入されたものになります
野生の過酷な環境で成長した選ばれし個体のため、奇形や病弱なものは少なく基本的にブリード個体より丈夫で体の大きなものが多い傾向にあります
その種類の特徴が強く出ているものが多く、ヒレが長い個体はさらに長く、青色が強い個体はギラギラと輝いていると言った
しかしいいことばかりではなく、日本の水質が合わなかったり現地特有の病気を潜在的に持っていたりするというリスクもあります(その個体自体は免疫力が強くて発症していない場合でも家の水槽に合流させたら他の生体が病気になるということもありえます)
さらに基本的にブリード個体よりも値段が高く入手も難しいです
ワイルド個体の特徴についてまとめるとこんな感じです
メリット | デメリット |
---|---|
・奇形が少なく、丈夫な個体が多い ・特徴が強く出ていることが多い(ヒレの形や体色など) | ・水道水の水質に馴染むのに時間がかかる場合がある ・家の水槽に病気を持ち込む可能性がある |
続いてブリード個体の特徴についてご紹介します
ブリード個体の特徴
次にブリード個体についてです
ブリード個体とは国内または海外で繁殖された個体のことで、ワイルド個体のブリードである「F1個体」とF1個体のブリードである「F2個体」があります(※F2個体のブリードも生物学上は「F3個体」と呼びますが、アクアリウムではF3以降はあまり表記されません)
ブリード個体の特徴としてはワイルドと比べて水道水にも割とすんなりと馴染めることが多く、生体の価格も安い傾向にあります
しかしデメリットも存在します
ワイルド個体とは違い、ある意味温室育ちのブリード個体は奇形や体の弱い個体でも大人になるまで成長できます
そのため輸送や導入の際の水質の変化で弱ってしまったり、最悪の場合死んでしまったりしてしまう確率がワイルド個体に比べてどうしても高くなってしまいます
ただやはり、水道水への慣れは早い傾向があるので、水質の変化さえ乗り切れば安定的に飼育しやすくなります
ブリード個体の特徴についてまとめるとこんな感じです
メリット | デメリット |
---|---|
・水道水にすんなりと馴染めることが多い ・生体の価格が安い傾向にある | ・水質の変化に弱い個体がいる可能性がある ・奇形や体の弱い個体がいる可能性がある |
ワイルド個体もしくはブリード個体のどちらかしか存在しない種類もある

ワイルド個体しか存在しない種類の例
ワイルド個体しか存在しない種類としては「繁殖技術が確立されておらず、人工的なブリードが不可能な個体」です
例としてはコリドラス・スーパーシュワルツィやレセックスなど該当します
たまに世界中のどこかで、「こう言った個体のブリードに成功した」というような情報が出回ったりもしますが、ブリード個体を販売できるようになるほど安定的に繁殖させることが難しいことが多いようです
ブリード個体しか存在しない種類の例
ブリード個体しか存在しない種類の特徴としては、「ワイルド個体の絶滅、もしくは法律の改正により野生個体の採取が禁止されたような場合」が考えられます
例としてはコリドラス・パラレルスやインペリアルゼブラプレコがこれに該当します
こう言った種類はワイルド種の値段が超絶高いです
たまに「現地からこっそり入手した」などと言ってワイルド個体として販売していることがありますが、ワイルドかどうかを証明できない上に、もし本当にワイルドだったとしても違法なので買わない方がいいです
さいごに~それぞれを買うときの注意点~

今回は熱帯魚のワイルド個体とブリード個体の違いについて説明しました
基本的にペットショップなどではブリード個体をよく見かけます
ブリード個体は弱いようなことを今回の記事で述べましたが、しっかりと元気な個体を選ぶことで解決します
またワイルド個体を選ぶ場合は病気を持ち込む可能性があると述べました、
そのため導入前には必ず、トリートメントを行うようにしましょう
それぞれの特徴を理解して生体を元気よく飼育しましょう
それでは楽しいアクアリウムライフを!!
コメント