たたみです
気軽に外出かけられなくなったこのご時世に、アクアリウムを始める人は多いのではないでしょうか?
アクアリウム、特に水草レイアウト水槽を始めようとしていろいろ調べていると、
水草レイアウト水槽には「二酸化炭素を添加が必要」という情報や「エアレーションが必要」という情報を耳にすると思います
「なんでせっかく二酸化炭素を添加してるのにエアレーションをしないといけないんだ!」
そんなふうに思っている方に向けて水草水槽におけるエアレーションの必要性についてご紹介します
【今回の記事はこんな人向け】
- 水草レイアウト水槽をするのが初めての人
- 植物の光合成の意味がいまいちわかっていない人
- 電磁弁を使っていない人
- 油膜に困っている人
水草レイアウト水槽ではエアレーションをした方がいい!

結論からいうと、できればエアレーションはした方がいいです
さらに厳密に言うと夜間はエアレーションをした方がいいということです
その理由について説明します
夜間エアレーションする理由は水中の酸素濃度を保つため

水草レイアウト水槽にエアレーションが必要な理由は水中の酸素濃度を保つためです
水草レイアウト水槽では多くの場合に二酸化炭素を添加します
日中は植物が光合成を活発に行うことによって水中の二酸化炭素を消費していますが、夜間(ここでいう夜間とは時間ではなく光が当たらなくなった状態)になると植物は光合成よりも呼吸を活発に行うようになります
つまり、日中の排出量は二酸化炭素<酸素ですが、夜間になると酸素<二酸化炭素になります
これにより夜間は水槽内の酸素濃度が薄くなる可能性があるということです
これはエラ呼吸により、水中からしか酸素を補給できない魚たちからしたら酸欠待ったなしです
これを防ぐためにエアレーションが必要な場合があるということです
ではエアレーションが必要な場合とはどんな時でしょうか?
エアレーションをした方がいいパターンは2つ!!
エアレーションが必要な水槽の特徴は次の2つです
- 二酸化炭素添加量が多い水槽
- 夜間も二酸化炭素を添加している水槽
その理由についてご説明します
二酸化炭素添加量が多い水槽
これは有茎草がたくさん植わっている水槽などでよくありがちです
なぜかというと有茎草は育ちが早く、日中の二酸化炭素要求量が多いため、育成のために多く添加することがあるからです
日中の添加量が多いと、夜間になっても水中に二酸化炭素が残っていることが多く、
夜間植物は光合成をほぼしないので二酸化炭素が消費されることも、酸素が生成されることもほぼありません
また、ぎっしり植わった有茎草は夜間は呼吸が活発になります
日中は積極的に二酸化炭素を消費して酸素を生み出していても夜間には逆転し、酸素不足を引き起こします
夜間も二酸化炭素を添加している水槽
これは主に発酵式により二酸化炭素を添加している場合におこります
ボンベに入った二酸化炭素を添加している場合だと電磁弁あるいは元栓を閉めることにより添加のオンオフを調整できます
しかし、発酵式の場合は昼も夜も関係なく二酸化炭素を生成し続けるので添加を止めることはできません
このような場合は夜間にエアレーションをすることで水中の二酸化炭素が空気中に飛んでいきます
【二酸化炭素の発生方法についてはこちらの記事で紹介しています】

エアレーションの方法

エアレーション、つまり水中に酸素を取り込ませる方法として2つご紹介します
- エアーポンプとエアーストーンを使った方法
- 水中ポンプを使った方法
エアーポンプとエアーストーンを使った方法
1つ目はエアポンプとエアーストーンを使った方法です
これはみなさんも見かけたことがあるかもしれません
あの、ぶくぶくが出てるやつです

↑こういうやつですね
この方法では、水槽の外からポンプで空気を送り込むことで直接酸素を溶け込ませたり、水面が揺らすことで酸素が溶け込むといった原理です
水中ポンプを使った方法
つぎは水中ポンプを使った方法で、どうやるかというと
水中ポンプの水流を水面にあてて水面を揺らします
そうすることによって揺らいだ水面から酸素が溶け込みます
※また、同時に二酸化炭素も抜けていきます(二酸化炭素は水に溶けやすく抜けやすいという性質を持っている)
この方法と同じ要領で
「フィルターの排出口を水面にあてる」というのも同等の効果があります
エアレーションにはほかにもメリットが

もちろん、エアレーションはお魚が酸欠になるのを防ぐ役割があります
しかし他にもメリットがあるのでご紹介します
- 水中の酸素が増えることにより、有害物質を分解するバクテリアが増えてコケが抑制される
- 油膜が消える
それそれについて説明していきます
水中の酸素が増えることにより、有害物質を分解するバクテリアが増えてコケが抑制される
有害物質を分解するバクテリアは「好気性菌」と言い、酸素がないと増えていきません
そのため酸素が不足した状態では好気性菌による有害物質の分解がされません
コケは水中の有害物質を栄養源にしています
つまりバクテリアが増えていないと、有害物質も分解されないのでそれを栄養源にするコケ生えます
コケというのは有害物質を吸収してくれたりとお魚にとっては全く有害ではありませんが、水槽全体の見た目を損なったり、水草の葉に生えることにより光合成を阻害する場合があります
なのでエアレーションをすることにより好気性菌を増やし、コケの生えない水槽にすることができます
油膜が消える
油膜の原因は、ソイルの栄養分が溶けだしたり、先ほど述べた好気性菌をはじめとしたバクテリアの死骸です
水草水槽ではソイルを使うことがほとんどですし、二酸化炭素を添加することにより好気性菌が弱ってしまうことが多いため
油膜が発生するための条件が完璧にそろってしまっています
※ちなみに油膜が張るとこんな感じになります

これも原因からも分かるようにエアレーションをすることで、対策することができます
まとめ
今回はエアレーションの必要性について解説しました
エアレーションをする理由、どんな場合にした方が良いのか?、具体的なやり方とメリット等についてご紹介させていただきました
エアレーションを使いこなし素晴らしい水草レイアウト水槽を作ってください
それでは楽しいアクアリウムライフを!!
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